2011年12月8日木曜日

渡邊順生のバッハ:イギリス組曲

バッハのイギリス組曲の名演を探して、
いろいろ聴いています。

最近手に入れたのが、
渡邊順生さんによるこだわりの録音です。



チェンバロの歴史と名器Ⅲ
J.S.バッハ:イギリス組曲(全6曲)

渡邊順生(チェンバロ)

Disc-1
組曲第1番イ長調 BWV806
組曲第2番イ短調 BWV807
組曲第3番ト短調 BWV808
Disc-2
組曲第4番ヘ長調 BWV809
組曲第5番ホ短調 BWV810
組曲第6番ニ短調 BWV811

録音:コルマール市(フランス)ウンターリンデン博物館
   2005年4月27日~5月2日
【ALC1081/2】

渡邊さん本人の解説によると、
楽器は「ヨハネス・ルッカーがアントワープ(現ベルギー)で
1624年に製作した二段鍵盤のチェンバロ」が用いられています。

この楽器は「イギリスの楽器修復家・研究家で、
当代随一のフォルテピアノ製作家として定評のある
クリストファー・クラークによって、1979年に修復」され、

現在「フランスのアルザス地方の古都コルマールの
ウンターリンデン博物館」に所蔵されているそうです。


渡邊さん、驚くほど博識な方です。

演奏は完璧、録音もたいへん優秀なので、
まずは非の打ち所のないCDだと思います。


あとは私の好みの問題です。

チェンバロの場合、
古楽器だからといって、
やわらかい音がするわけではないんですね。

ものすごく良い音がしているそうなのですが、
私にはほんの少しだけ、耳ざわりに響くところがあり、
私にとってのベストではないようです。

演奏も一気呵成に弾き切っているのが
小気味よくもあるのですが、私にはもう少し
ゆったりと味わい深くしていただけた方が好みです。


男性的で、
鮮やかな目の覚めるようなバッハを
聴きたいときにはきっとベストな選択になるでしょう。


ほんの少し、
違和感があるといいながら、
しばらくはこればかり聴いています。

相当にいい演奏であることは間違いありません。

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