バッハのイギリス組曲の名演を探して、
いろいろ聴いています。
最近手に入れたのが、
渡邊順生さんによるこだわりの録音です。
チェンバロの歴史と名器Ⅲ
J.S.バッハ:イギリス組曲(全6曲)
渡邊順生(チェンバロ)
Disc-1
組曲第1番イ長調 BWV806
組曲第2番イ短調 BWV807
組曲第3番ト短調 BWV808
Disc-2
組曲第4番ヘ長調 BWV809
組曲第5番ホ短調 BWV810
組曲第6番ニ短調 BWV811
録音:コルマール市(フランス)ウンターリンデン博物館
2005年4月27日~5月2日
【ALC1081/2】
渡邊さん本人の解説によると、
楽器は「ヨハネス・ルッカーがアントワープ(現ベルギー)で
1624年に製作した二段鍵盤のチェンバロ」が用いられています。
この楽器は「イギリスの楽器修復家・研究家で、
当代随一のフォルテピアノ製作家として定評のある
クリストファー・クラークによって、1979年に修復」され、
現在「フランスのアルザス地方の古都コルマールの
ウンターリンデン博物館」に所蔵されているそうです。
渡邊さん、驚くほど博識な方です。
演奏は完璧、録音もたいへん優秀なので、
まずは非の打ち所のないCDだと思います。
あとは私の好みの問題です。
チェンバロの場合、
古楽器だからといって、
やわらかい音がするわけではないんですね。
ものすごく良い音がしているそうなのですが、
私にはほんの少しだけ、耳ざわりに響くところがあり、
私にとってのベストではないようです。
演奏も一気呵成に弾き切っているのが
小気味よくもあるのですが、私にはもう少し
ゆったりと味わい深くしていただけた方が好みです。
男性的で、
鮮やかな目の覚めるようなバッハを
聴きたいときにはきっとベストな選択になるでしょう。
ほんの少し、
違和感があるといいながら、
しばらくはこればかり聴いています。
相当にいい演奏であることは間違いありません。
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