2016年3月22日火曜日

愛知県美術館の「ピカソ、天才の秘密」展

去る2016年3月20日(日)に、
愛知県美術館「ピカソ、天才の秘密」展を観に行って来ました。

図録を参照すると、

 愛知県美術館〔2016年1月3日-3月21日〕
 あべのハルカス美術館〔2016年4月9日-7月3日〕

の2箇所で開催されており、

愛知県の主催は、
愛知県美術館と中日新聞社になっていました。


スペインの画家
パブロ・ピカソ(1881.10-1973.4)の名は当然知っていますが、
作品をまとめて観る機会はこれまでありませんでした。

今回の展示は、
図録によると、

 第1章 少年時代 1894-1901年
 第2章 青の時代 1901-1904年
 第3章 バラ色の時代 1905-1906年
 第4章 キュビズムとその後 1907-1920年代

という構成で、
13歳(1894)から44歳(1925)までの作品が展示されていました。

ピカソは92歳まで長生きした人なので、

自らの作風を確立する前の、
模索の時期の作品をまとめて観られるという点で、
興味深い企画だったと思います。

作風確立後の、
これぞピカソといった
傑作の数々が観られるわけではないので、
多少肩透かしにあった気分にもなりましたが、

ピカソについてより深く知るきっかけにはなりました。


ピカソの作品は一見陽気なようにみえて、
仄暗く憂鬱な印象を受けることが多く、
あまり好きではありませんでした。

今回の展示でも、
その認識が変わることはなかったのですが、

若い時期の作品をまとめてみることで、
溢れんばかりの特別な才能をもちながら、
その才能のやり場に困って暗中模索する様子がよく伝わって来て、
とても興味深かったです。

正直なところ、若いころの作品には、
試行錯誤するピカソの苦しみがそのまま反映されている感じがして、
やはりあまり好きにはなれませんでした。

ただその時期を乗り越えて、
キュビズムにたどりついたころからの、
確固とした力強い画風には強く心を動かされたので、
キュビズム後の作品をもっとまとめて観てみたいと思いました。


ピカソの傑作が生まれるのは、
恐らくこの後からのはずなので、

この企画展では、
ピカソの魅力がわかったとはいえませんが、

偉大な芸術家の前半生を眺めることができたのは、
よい勉強になりました。


  ***

若いころの作品をみて、
人物の描写力にとくに秀でているように感じました。

画家なんだから当然かもしれませんが、
人物は意外に難しいので、
各人の個性を巧みに描き分けていて、
ここまで描ける人だとは思いませんでした。

ただしそこから突き抜けて、
訴えかけて来る何かがあるかといわれると、

どれもだから何なのか、
何を表現したいのかはあまり伝わって来ませんでした。

圧倒的な描写力をもちながら、
それで何を表現したいのかがわからずに苦しんでいる、
そんな印象をもちました。

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