2016年4月11日月曜日

ケンプ&ケンペンのベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番(1953年録音)

ドイツのピアニスト
ヴィルヘルム・ケンプ
(Wilhelm Kempff, 1895.11-1991.5)の独奏、

オランダ出身のドイツの指揮者
パウル・ファン・ケンペン
(1893.5-1955.12)の指揮する

ドイツのオーケストラ
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
(Berliner Philharmoniker)の伴奏で、

ドイツの作曲家
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
(Ludwig van Beethoven, 1770.12-1827.3)
ピアノ協奏曲全集を聴いていきます。

ケンプ57歳の時(1953.5)に録音された全集です

まずは第1番から。


ヴィルヘルム・ケンプ名演集
CD3
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 作品15
 パウル・ヴァン・ケンペン(指揮)
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 録音:1953年5月、ベルリン、イエス・キリスト教会

ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 作品13《悲愴》
 録音:1956年(1・2楽章)1953年(3楽章)
【Membran 10CD Collection 233479】2013年2月発売

ピアノ協奏曲第1番は、
ベートーヴェンが24歳の時(1795)に初演され
30歳の時(1801)に出版された作品です。

後半に収録されている
ピアノ・ソナタ第8番《悲愴》は、
ベートーヴェンが28歳の時(1799)に出版された作品です

この10枚組CD、
安さに惹かれて買ったのですが、
ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集は、
このままで十分聴ける音質です。

ケンペンの指揮するベルリン・フィルとの相性が良かったのか、
収録されている協奏曲のなかで際立った印象を受けました。

ベルリン・フィルの強靭な響きのなかに、
清明なケンプのピアノがくっきりと浮かび上がって、
耳に心地よい時間が続いていきます。

第1番が
20代前半の若々しい雰囲気に満ちた
名曲であることを再確認しました。

気分が落ち込みそうな時に聴くと、
晴れ晴れとした気分にさせられるので、
わりと耳にすることの多い作品です。

お二人とも過剰な演出はなしで
ひたすら音楽に奉仕するタイプの演奏で、

特別なことはしていないのに、
ひたひたと心の奥に入り込んでくる、
名曲の名演奏です。


協奏曲のあとに入っているソナタも秀逸。

協奏曲と比べると音質のこもりがちなのがマイナスですが、

曲の内側に入り込むよりは、
少し距離を置いたところからベストを尽くした感じの、
見通しの良く利いたわかりやすい演奏でした。


※Wikipediaの「ヴィルヘルム・ケンプ」「パウル・ファン・ケンペン」「ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン」を参照。

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