2017年3月6日月曜日

インバル&フランクフルト放送響のマーラー:交響曲第4番ト長調(1985年録音)

イスラエルの指揮者
エリアフ・インバル(Eliahu Inbal, 1936年2月- )の指揮する

ドイツのオーケストラ
フランクフルト放送交響楽団
(2005年にhr交響楽団に改称)の演奏で、

オーストリア帝国の作曲家
グスタフ・マーラー(1860.7-1911.5)の
交響曲第4番ト長調を聴きました。

指揮者49歳の時(1985年10月)の録音です


グスタフ・マーラー
交響曲第4番ト長調《大いなる歓びへの賛歌》

エリアフ・インバル指揮
フランクフルト放送交響楽団
ディーゴ・パギン(ヴァイオリン)
ヘレン・ドナート(ソプラノ)
録音:1985年10月10、11日、フランクフルト、アルテ・オーバー
【COCO73074】2010年9月発売。

交響曲第4番ト長調は、
マーラー41歳の時(1901年11月)に初演された作品です


バーンスタイン(1960年録音)の後で聴いてみると、

バーンスタインが分裂気味にテンポを揺らし、
せかせかして落ちつかない印象だったのに対して、

インバルのほうが、落ちついたテンポ感で、
しっかりと曲全体の構造を見通せているように感じます。

それでつまらなければ駄目ですが、
曲への思い入れも十分に伝わって来て、
まとめにくい第3楽章もかなり健闘していて、退屈せずに聴き通せました。

特に優れているのは音質で、
バーンスタインも悪くはないのですが、

インバルは現在の最上レベルと比べてまったく聴き劣りすることなく、
美しく自然なオーケストラの「音」そのものを楽しむことができました。

その点、昔聴いたCDの時は、
もう少し無機質な音に聴こえていたように記憶していますが、

今回聴いた[Blu-spec CD]では、
豊穣な瑞々しい音として聴こえて来るのは嬉しい驚きでした。

バーンスタインが
若干ユニークな印象もあったのに比べると、
インバルはより普遍的な誰にでもわかりやすい解釈なので、
最初の1枚としてお薦めしたい演奏だと思いました。

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