2012年10月8日月曜日

Audite のフルトヴェングラー&ベルリンpo 録音集 その6

Audite から復刻された
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1886-1954)と
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の録音集、
6枚目を聴きました。


Live in Berlin
The Complete Recordings RIAS
1) ワーグナー:ジークフリートの葬送行進曲
2) ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」~第1幕前奏曲
       ***
3) ヘンデル:合奏協奏曲 ニ短調 Op.6-10 HWV328
4) ブラームス: ハイドンの主題による変奏曲 作品56a
5) ヒンデミット:管弦楽のための協奏曲 作品38

ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1949年12月19日(1・2)、1950年6月20日(3~5)
ティタニア・パラスト、ベルリン
【audite 21.403】CD6


CD6枚目は、
〈前半〉2曲と〈後半〉3曲に分けられます。


   ***

まず〈前半〉2曲には、
1949年12月18・19・20日のベルリン・フィル演奏会から、
19日の演奏が収録されています。

このとき演奏会で取り上げられた5曲のうち、
はじめの3曲がCD5に収録されたので、
残る2曲がこのCD6に収録されたことになります。

その2曲とは、ドイツの作曲家
リヒャルト・ワーグナー(1813 - 1883)の作品で、

1曲目は、楽劇「神々の黄昏」より「ジークフリートの葬送行進曲」
2曲目は、
楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より第1幕への前奏曲

です。

音質、演奏ともに優れているのは、
「葬送行進曲」の方です。彫りの深さに度肝をぬきました。

「マイスタージンガー」前奏曲の方は、
演奏は良いはずですが、音質が今ひとつなので、
あえてこの録音でなければ、という特徴には乏しいように感じました。


   ***

続いて〈後半〉3曲には、
1950年6月20日のベルリン・フィル特別演奏会が収録されています。

演奏会の曲目4曲のうち、
最後の「英雄」交響曲をのぞく3曲が収録されています。
(「英雄」交響曲は、CD7に収録。)


1曲目は、
ドイツ生まれで、イギリスに帰化した作曲家、
ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685 - 1759)の、
12の合奏協奏曲集 作品6 から 第10番ニ短調 HWV328 です。
ヘンデル54歳のとき(1739年)の作品です。

これは原曲を知らないからかもしれませんが、

聴いていても大オーケーストラが放つ音響への
違和感のほうが強く、感動以前に耳が受けつけないところがありました。


2曲目は、ドイツの作曲家
ヨハネス・ブラームス(1833 - 1897)の、
ハイドンの主題による変奏曲 作品56a です。

ブラームス40歳のとき(1873年)の作品です。
交響曲第1番ができるのはこの3年後のことです。

これは名曲の名演奏。音質も良いです。
実はこれまでそんなに感動したことはなかったのですが、
初めて、ああこんなに良い曲だったのか、
と思えました。


3曲目は、ドイツの作曲家
パウル・ヒンデミット(1895 - 1963)の、
管弦楽のための協奏曲 作品38です。

ヒンデミット30歳のとき(1925年)の作品です。
これは今回初めて聴きました。

どちらかというと無調に近い印象があるので、
ヒンデミットはほとんど聴いていません。

でもこれは予想外に面白かったです。
短い中にも素材がぎゅっと凝縮されていて、

最後が明るい感じで
さわやかに終わるところも共感を持てました。

ヒンデミットを聴いて、
いいなあと思ったのも、初めてだった気がします。


ヒンデミットさん、
非常に多作な方のようで、
いろいろな曲を書かれているので、
いずれ時期をみて、聴いて行こうと思います。

※作品については、wikipedia の「リヒャルト・ワーグナー」「ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル」「ヨハネス・ブラームス」「パウル・ヒンデミット」の各項目を参照。


※フルトヴェングラーの演奏会記録については、
 仏ターラ社の ホームページ上にあるものを参照しました。
 【http://www.furtwangler.net/inmemoriam/data/conce_en.htm】



0 件のコメント:

コメントを投稿