2011年8月16日火曜日

武藤英明&名フィルのドヴォルザーク:交響曲第8番

お盆です。

うだるような暑さが続く中、
聴き返してみたのはドヴォルザークの交響曲第8番。
この曲は、武藤英明さんと名フィルによる名演がCD化されています。
前々からのお気に入りなのですが、今回聴き直し、感動を新たにしました。



ドヴォルザーク
交響曲 第8番 ト長調 作品88 B.163
スラブ舞曲第9番ロ長調作品72の1
スラブ舞曲第15番ハ長調作品72の7

武藤英明(指揮)
名古屋フィルハーモニー交響楽団
録音:2004年5月23日、プラハ、スメタナ・ホール

【CRCC-2001~2】


これは2004年、
「プラハの春」国際音楽祭に
名フィルが正式招待された際の記録です。
(竹内貴久雄さんのCD解説参照。)

2枚組みのCDです。
2枚目には、武藤さんの翌日、
トマーシュ・ハヌスさんが指揮された演奏会から、
ドヴォルザーク:
交響曲第2番 変ロ長調 作品4 B.12
スラブ舞曲第13番作品72の5
が収録されています。
こちらは曲自体の力によるものか、
あまり楽しめませんでした。

しかし
1枚目に収録された武藤さんとの演奏は
稀に聴く、すばらしい仕上がりとなっています。

武藤さんは、
主にチェコで活躍されている指揮者です。
強烈な個性で自ら仕切っていくよりは、
楽譜への共感に満ちた音楽を、
じっくり時間をかけて仕上げていく、
職人気質の指揮者(のよう)です。

オクタヴィアから、チェコ・フィルを指揮した
モーツァルトの交響曲第40番と第41番も発売されており、
そちらもなかなか良い演奏なのですが、

ライブ独特の熱さ、
曲への共感に満ちた味わい深い表現が、
8番って、こんなに良い曲だったんだなと思わせられる
説得力にあふれています。名フィルとの演奏の方が、
武藤さんの真価を示しているように思います。

ドヴォルザークの8番は、
武藤さんのCDを耳にして、
初めてその良さがわかりました。

武藤さんの他のドヴォルザークの交響曲も聴いてみたいですし、
シューベルトやブラームスとの相性も良さそうです。

この演奏当時、50代前半。
そろそろ60代の半ばにさしかかるはずです。

これまで目立ったオケの主要なポストには着かれていないようですが、
ぜひともこれから、に期待したい指揮者のひとりです。

名フィルと、ドヴォルザーク:交響曲全集を録音する!
なんて意欲的な企画は不可能でしょうか。

言ってみなければ何も始まらないので、
期待をこめて、書いてみました。

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