2011年9月23日金曜日

グリュミオー&ハスキルのベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第1・2・3・4番



CD-1
ベートーヴェン
ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ニ長調 作品12の1
同 第2番 イ長調 作品12の2
同 第3番 変ホ長調 作品12の3
同 第4番 イ短調 作品23

アルトゥール・グリュミオー(ヴァイオリン)
Arthur Grumiaux, violin
クララ・ハスキル(ピアノ)
Clara Haskil, piano

録音:1956年9月(第2・3番)、1957年4月(第1・4番)、ウィーン

【BRILLIANT CLASSICS 93329】


3枚組の全集ですが、
1枚ずつ聴いていきます。

ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタは、
第5と第9を除けば、それほど聴く機会がなく、
またなかなか、その良さをしみじみ感じ取れる、
絶妙なバランスの演奏には出会わないものです。

まだいろいろ聴いていないCDもあるのですが、

今のところ一番満足しているのは、
グリュミオーとハスキルのコンビによる全集です。


BRILLIANTで復刻されたのが良いです。


元々ピアノもヴァイオリンも、
これみよがしなところがない方々なので、
霧がかかったような復刻だと、心に届いてくるものが少なくなり過ぎて、楽しめません。

以前に日本で1枚1000円で発売された版は、
今ひとつの復刻で残念な思いをしました。

BRILLIANTの復刻は、
値段が安かったことから試しに買ってみたのですが、
全然別人が弾いているように感じます。

あとほんの少し、
ハスキルのピアノが前に出てくると言うことなしですが、
これは元々そのように録音されているのかもしれません。

ここぞというところでは、
ピアノもかゆいところに手が届いてくるので、問題はないです。

ヴァイオリンがほんの少し前に出つつ、
全体として室内楽らしい絶妙の調和を保った演奏で、
第1~4番の魅力を存分に引き出しています。

私はこの演奏で、はじめて良い曲なんだな、と実感できました。

グリュミオーのヴァイオリン、
清新さに凛とした上品さが備わった繊細なものなので、
かなり丁寧な復刻をするようにしないと、
その良さが伝わりにくいように感じました。

BRILLIANTさんの手で、
ぜひ同じコンビのモーツァルトを復刻していただきたいです。
これもまた、現在満足できるCDが見当たらない、
残念な状況です。

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