2011年9月14日水曜日

シフのバッハ:フランス組曲



J.S.バッハ
フランス組曲 第1~6番 BWV.813~817
イタリア協奏曲 ホ長調 BWV.971
フランス風序曲 ロ短調(パルティータ)BWV.831

アンドラーシュ・シフ(ピアノ)
録音:1991年1月。REITSTADEL, Neumarket
【POCL-4359/60】


シフさんは安定型のイメージがあって、
これまで余り聴いてこなかったのですが、
最近若いころのバッハの録音を聴いて、
想像以上のすばらしさに驚きました。

ピアノで演奏するバッハは、
良いものが少なく、いろいろ探していたのですが、
シフさんを見落としておりました。

「軽やかで繊細なタッチと躍動的なリズム感、
 豊かな色彩感、そして知的な解釈などに裏打ちされた
 清新で愉悦感に満ちた表現」
 (福本健さんのCD解説)

を特徴とするシフさんの個性が、
バッハとうまく共鳴して、耳に心地よい音楽的な空間を作り上げています。

フランス組曲自体は、
前半に短調、後半に長調の曲が集まっているため、
通して聴いていると、曲の切れ目が今ひとつわかりにくいのですが、
わたしはどちらかといえば、
後半の長調の曲に魅力を感じました。

他にあまり良いCDには出会っていないので、
フランス組曲は、シフさんの録音がしばらく定番になりそうです。

バッハのピアノ(クラヴィア)曲は、
入門用としてインヴェンション&シンフォニアがありますが、
より一般には、パルティータと、イギリス組曲とフランス組曲から入るのが良いのではないでしょうか。
上級編として、平均律の無限世界も待ち構えています。

演奏する楽器によってもまったく違った世界が楽しめるので、楽しいです。

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